日本の古い映画が好きでよく見ているのですが、ちょっと面白い発見があったのでご紹介。松竹ヌーベルバーグ?の吉田喜重監督、岡田茉莉子、横内正主演の1968年の映画。主人公の岡田茉莉子の役柄がヨーロッパ在住のインテリアのバイヤーという設定が気になって観たのですが、途中彼女がコペンハーゲンに立寄った際に家具のショールームを一人で歩くシーン。台詞もなくほんの十数秒の短いシーンですが、写っているのは全てハンス・ウェグナーの椅子とテーブル。その当時、ウェグナーの家具を製作していたメーカー5社(Carl Hansen, Getama, Ap stolen ,Ry mobler ,Andreus Tuck )の全製品のエージェントをしていたという会社「SALESCO」のショールームだな?と思ったもののJohanes Hansen社で製作された椅子も展示されているのでそうでないかも知れません。いずれにせよ当時(現在はビンテージとされているものが新品だった時代です)の展示の映像が意外なところで見られ少し得した気分になりました。肝心のストーリーには敢えて触れませんが(私は途中で何度も船を漕いでいましたので、、、)リズボン、ローマ、ストックホルム、コペンハーゲン、パリ、のその頃の風景描写は良かったですし、岡田茉莉子が見事に着こなす森英恵の衣装も見物です。登場人物4人、台詞も少なくかなり風変わりな映画ですが、興味と時間のある方は一度どうぞ。